さあ、今日から事業主。店舗という自分の城を持ち、意気揚々とオープンしたはいいけれど、お客様がお店に来たのは最初だけですっかり閑古鳥が鳴いている・・・。それではやっていけないですよね。きっとあなたも、集客やマーケティングについては学んでいるでしょう。でも、学んでも学んでも、今なぜ店舗に人が集まっていないのか。こんなに勉強しているのに、どうしていまだにうまく店舗集客が出来ていないのか。その理由をシンプルに伝えます。
1.見込み客を集めなきゃ、人は増えない!
1-1.何で「集める方法」じゃなくて「来ない理由」を伝えるのか
1-2.顧客が集客できない理由1、商品・サービスが悪すぎる
1-3.顧客が集客できない理由2、広告をやっていない
2.顧客が集客できない理由3、ターゲットが明確でない
2-1.ターゲティングって素晴らしい
2-2.集客するなら、地元紙を活用せよ
2-3.リピーターになってほしいなら、信頼し、信頼されろ
そもそも何であなたの経営店舗に人が集まっていないのか?新規の広告をやったりしても店舗の新規顧客集客はできなくなったし、リピートのお客さんも店舗に来ない。本当に売りたいのは高額商品なのに、キャンペーン品や無料のサンプル、サービス、そして集客用に設定してある安いものばかりが売れていって高額商品になかなかつなげられない、などいろんなお悩みがあると思うんです。
見込み客を集めなきゃ!
まずやらなければいけない大切なことは、何よりも店舗に来てくれる見込み客を集めることです。「そんなのやっているよ!」と言われるかもしれませんが、今一度見直してほしいのです。あなたが今そのためにやっている行動は、どこに当てはまっていますか。Facebookはどこですか。新聞の折り込み広告はどこですか。PPCやSEOは一体どこなのでしょうか。そして店舗紹介、業務紹介のホームページは?チラシは?紹介は?
意外に答えにくいですよね。自分たちのやっていることがどこに当てはまっているか分からなくてやっている人が多いんです。例えばFacebookをやっている人、これで店舗に来てくれる見込み客を集めたいのに広告も出さず、ぶつぶつ「今日は〇〇しました」というような日常生活報告をしているだけ。それで店舗集客なんてできるはずもないし、見込み客が集まるはずもないのに、そんな人がすごく多いんですね。
Facebookで店舗集客をしたり見込み客を集めたりしたいのなら、それにフォーカスしたコンテンツを出していく、というのがビジネスの基本です。もうこのまま日常のつぶやきに使うのであれば、Facebookから例えば集客用のアメブロとつなげていく、ワードプレスとつなげていく、思い切って方向性を変えて、集客もFacebookでやる。そんな感じのことをやっていく必要があると思います。だって、あなたの日常生活の話と、お客さんがあなたの経営する店舗にやってくるのとは関係ないですからね。
何で「集める方法」じゃなくて「来ない理由」を伝えるのか
さて、次から次に店舗集客ができない、店舗に顧客が集まらない理由を述べて行こうと思いますが、なぜ「来ない理由」にフォーカスするかというお話を先にしましょうね。大半の情報のタイトルを見ると、どちらかというと「〇〇する方法」のように、ポジティブな方向で書いてあります。でも、ポジティブな目標の前には必ずネガティブ、言い方を変えればリスクというものがあると思うのです。例えば1000万の年収年商を達成したいけれど、その前には「お金がない、自信がない、時間がない」等の理由があると思います。そのリスクを取らずにポジティブな方向に進むということは、アクセルと同時にブレーキを踏んでいる状態なので、体に悪いですよね。
それならば「来ない理由」を完全につぶしてしまってから「来る理由」をやった方が効率的だと考えています。あと、目の前の壁が厚すぎると、簡単に向こうに行くことはできないし、できそうにもない、って思いますよね。だからこの壁をできるだけ低くする、または完全に壊してポジティブな目標に進んでいくというのが良いと思うから、「来ない理由」から入るんです。
顧客が集客できない理由1、商品・サービスが悪すぎる
さて、あなたの店舗にお客さんが来ない理由に入ります。その1、商品・サービスが悪すぎる。その説明をしていきます。ごく当たり前のことだけれど、例えば整体師なら整体が下手だとか、患者さんがやってほしいところをやっていないとか、お客さんに要望に応えていない等です。例えばケーキ屋さんなら、味がめちゃくちゃ悪い、見た目はきれいなのにまずい、広告で店舗集客をしたけれど、まずくてリピートできない。大工さんなら家が傾いている等々。
笑えるような話ですけど、これは大いにあることなんです。例えば、広告を見て初めて店舗を探し、やって来たお客さんが、そこの商品がまずいと感じてしまえば、また来ようと思わないです。もちろん友人に「あそこすごくまずいけど、広告は良いよ」というふうにも言わないですよね。やっぱりおいしいもの、すばらしいもの、自分が良いと思ったことを人に勧めるし、また店舗に来る、商品をリピートするということをするでしょう。
つまり、店舗の集客ができない理由というのはとてもシンプルなことなんです。商品、サービスが悪い。味とかワザ、サービスが悪いってことなんですよ。でもその悪いっていうのはいろんな定義があって。まずお客さんの問題を何ら解決していないというものがあります。
例えば整体であれば、あなたの経営する店舗、つまり治療院に来る患者さんというのは何に困っているのかということに一番フォーカスしないといけません。例えば肩が凝って毎日肩が上げられない、毎日頭痛がする、という人がいるとします。その人はどうしてほしいと思いますか?単純に、痛みを取ってほしいですよね。それならばそのための施術とか、道具とか、あわよくばサプリメントとかをお勧めしなければいけない。でもそのサプリや施術を勧めていって、結局その患者さんに効果がなかったらその人はもう二度と来ませんし、もちろん紹介ももらえない訳です。これは整体以外のものを取り扱っている店舗も同じことです
まとめると、「商品・サービスが悪すぎる」イコールお客さんの問題を完璧に解決をしていない、ということになります。ここによくある反論が、「完璧に解決してしまうとお客さんが自分の所の店舗に来る理由がなくなるんじゃないか」ということなんですが、これは大きな間違いです。
お客さんは欲しいものがこの店舗にしかない、と思ったらその店舗に来るしか選択肢がないんですから。肩こりが完璧に取れたといっても、これ以上悪くならないようにここに来てくださいとかいうふうにリピートにつなげることもできます。とにかく店舗に来ない理由をつぶす、商品サービスを最高にする、お客さんの問題は一体何なのかということにフォーカスしていくということを徹底していけば、その結果お客さんも店舗に足を運んでくれる、紹介ももらえる、商品サービスはどんどん出る、結果店舗集客ができる、という良い循環が生まれていきます。今すぐ自分の状態を確認してみて、改善が必要なら改善をしようではありませんか。
顧客が集客できない理由2、広告をやっていない
2つ目の理由は「店舗集客のための広告をやってない」ということです。ほとんどの商売人というのが本当に広告をやらないんですね。もしやったとしても、的確な人を狙ったようなものをやっていないんです。あなたの店舗がここにあって、誰かが来るきっかけとなるのは、ここの店舗に来た人から聞くという口コミの場合もあるし、広告を見るという場合もあります。もしくは通りすがりにポップを見ていく、ということもありますが、そもそも人があなたの経営する店舗の存在を知らなくて口コミもない、その上店舗集客を目的とした広告もやっていないのではどうやって知ることができるのでしょうか。
「全然お客さんこないんですけど」という人に聞いてみるんです。「どれぐらいの頻度で店舗集客用の広告やPPC、SEO、リスティング広告をやっていますか」「半年に一回ぐらいかな」・・・半年に1回の広告程度で、自分の求めているようなお客さんが山のように来ると思いますか?驚くほどの店舗集客につながると思いますか?それは無理な話ですよね。
広告というのは、いろんな理屈があるけれど、毎月、毎週、毎日、毎回やるのが普通だと思います。広告は字の通り「広い人に告げる」ということです。営業マンを雇っている会社なら、営業マンをお客さんの家に行かせればいいのですが、中小企業、零細企業など営業マンを抱えてない会社や店舗からしてみたら、広告こそが営業マンをいろんなところに出すのと同じことになります。お客さんがあなたの店舗を知るきっかけになるはずの広告をやっていないというのが、あなたの店舗に顧客がこない、店舗集客ができない理由の2つ目です。
集客できない理由3、対象が不明確
そして3つ目。「お客さんにしたいターゲットが明確でない」ということです。これはどういうことか、例えば整体をやっていると、「30代から40代の肩が凝っている女性の方」と限定するやり方をターゲティングというのですが、この程度の条件だと失敗しやすいんです。幅が広すぎるんですね。もっと厳密に、「34歳から36歳で子どもが1人いて、腰が痛くて朝も起きられないあなたへ」というのであれば、これはそのターゲットが集客できると思うんです。
例えば「ケーキは食べたいけれど太りたくないあなたへ」は、「ケーキは食べたいけど太りたくない25歳から30歳の食べ盛りの女性のあなたへ」というふうに言っていると、そういうふうな人たちの集客ができる確率がやっぱり高くなります。
それなのに、ほとんどの店舗経営者は「皆様へ」とか「〇〇さまへ」とか、すごく広いメディアに出しちゃうんです。まさにコマーシャル。例えば、大手コカ・コーラという会社がありますけれども、そこは「さわやかになるひと時」と言っている。そんなのみんな欲しいよ、っていう話ですよね。その「さわやかになるひと時」ってのは一体どこの誰で何歳で、どういう人が、どういう職業の人がその「さわやかになるひと時」を買うのかということです。もっと明確にしたら、きっとコカ・コーラも高額商品が売れるんじゃないかと思っています。
とにもかくにも、効率よく店舗集客をしようと思ったら、ターゲットを定める、ということをやってほしいと思います。例えば知り合いの歯科医院さんがいるんですけど。ターゲティングをする前は年収300万前後でした。ここはホワイトニングとインプラントに力を入れていて、「それは誰が欲しいのか」という話をしたんです。
そしたら、こういう人、というのが出てくるでしょう。「じゃ、そういう人はなぜその商品を買う必要があるのか、それを買わないとどんな最悪の結果になるのか」ということを聞いていって突き詰めていくと、実際にホワイトニングやインプラントをやっている年代が35歳から37歳の間に集約されていたんです。
それなら広告を「35歳から37歳で、歯並びが気になって、歯の黄ばみが気になっているあなたへ」というふうにすればいいんじゃないでしょうか、となったんですね。もしくは地域を絞るということをしていけば、もっとその人の店舗にお客さんがくるはずなんです。
ターゲティングって素晴らしい
ターゲティングのいいところは狭めれば狭めるほどそこの人たちが、例えば、35歳から37歳の歯並びが悪くてどうの、という広告を45歳の女性が見たら、「私は45だけど、私も来てもいいんでしょうか」という店舗への問い合わせにつながります。それはもちろんOKなんです。このターゲティングというのは、何も店舗に来て欲しいターゲット以外はみんなはじいていく訳ではないんですから。
でも最初は「自分の店舗に来て欲しい、厳選した人」というタイトな的をスクイズして狙っていくことによって、逆に幅広い人たちがそこを見てくれるようになります。たくさんの黒色の中にちょっとだけ赤とか白があったら目立つように、ターゲットをすごく絞るということはとても重要なことです。まずはこれを実践してください。やってみたら、誰でも彼でもをターゲットにして幅広く売っていかなくていいんだということが分かるでしょう。
集客するなら、地元紙を活用せよ
さて、来ない理由はつぶしました。では次、あなたの店舗に人が来るようになるにはどうしたらいいのかに移ります。先ほど広告の話をしましたが、店舗の新規顧客の集客用広告として利用してほしいのが、地元のフリーペーパーです。
地元のフリーペーパーやタウン誌などの地域紙は、しっかり地元に密着しています。地域のホットペッパー的なものであなたの店舗を人が見ると、やっぱり見込み客が信頼をするんですね。地元密着型は信頼性が高いんです。そしてPPCとかSEOにも強くなります。その地域で店舗集客用の広告を広げるなら、地域プラスのキーワードでOKです。
広告を地元のフリーペーパーを出しておくと、このランキングやサーチ結果が上に上がって来ることが多いんですね。地元のものは忘れがちですが、最も効果のあるものだと思います。知人は小さな広告ではなく、見開きを使って20万ぐらいどかんと投資したけれど、そこからわんさか自分の店舗にお客さんを集めています。すぐに元は取れます。ぜひ地元紙に注目し、店舗集客に活用してください。
そしてその際のポイントとして、1回2回ではなく、もっと多くやっていった方がいいですし、ちょこちょこ文章を変えていった方がいいです。店舗や店内の写真、ヘッドライン、見出しなんかを変えていくととてもいい結果が出ます。
リピーターになってほしいなら、信頼し、信頼されろ
そして次は、どうやって二度三度と店舗に来てもらい、リピーターになってもらうかです。実際私も事業主ですが、顧客にはすごく恵まれています。高額にもかかわらず、何年もちゃんと払い続けてくれている優良クライアントと呼べる人がいっぱいです。何が人と違うのかと言ったら「これかな」と思うことがあります。
まず、私は顧客、見込み客に聞くんです。「何をしてほしいですか、どうなったらこれぐらいの金額を支払ってもいいと思えますか、どうなるのが理想ですか、逆にいらないものは何ですか」。これはどなたに対しても常にやってきました。そしてその期待値よりももっとクオリティの高い情報、高いサービスを提供すべく、こまめにコミュニケーションを取って行ったんですね。その結果が、現状を生んでいます。
こうやっていくと、顧客というよりも、もう仲間のような感じになるんです。強い信頼関係が生まれてくるんですね。私も顧客を信頼しているし、当然顧客も私を信頼してくれています。その状態を作り上げるためには、やはりその土台になるものが必要です。
例えば、花を育てようと思ったら、何が必要でしょう。種、土、水、空気。でも、それぞれ1つだけがあってもダメで、これらを総合的に使って花が育つ訳ですよね。そして土という土台をまず築く必要がありますが、これは顧客との関係で言えば、信頼以外の何物でもありません。そのために私は常に、お客さんにどうやったら信頼してもらえるかを考えて行動します。
いかに信頼してもらうか、いかに次のサービスを買ってもらうか、そしていかにそれを人に紹介してもらえるか。お客さんに信頼してもらえるための項目AからZ、全部ちゃんとできているのかを常に意識しているんです。信頼関係がないと、何をやっても結局続かず、潰れてしまうということが分かっているからです。
今お伝えしてきたことを考えたことがあったでしょうか。目からうろこ、というのであれば、できる所から実践してみてください。その結果、店舗の新規集客ができるようになり、あなたの店舗はたくさんの人とその笑顔で溢れるようになるはずです。まさにあなたの店舗は人に愛される城主のいる「城」となることでしょう。